トチシル|子育て世帯が本当に住みやすい街は?埼玉(さいたま市・川口市・川越市)の教育環境を数字で徹底比較

2026年3月22日

トチシル|子育て世帯が本当に住みやすい街は?埼玉(さいたま市・川口市・川越市)の教育環境を数字で徹底比較

目次

埼玉は東京へのアクセスが良いだけでなく、子育て世帯にとって魅力的な街が複数あります。

しかし、「住みやすさ」や「教育環境」はただのイメージや口コミだけで判断してはいけません。本当に子育てに向いている街かを見極めるには、具体的なデータで比較することが大切です。

本記事では、埼玉県内でも特に人気の高いさいたま市・川口市・川越市の教育環境にフォーカスします。学童保育所の数、学力レベルや各地域の教育の特徴などを、数字で比較しながら「子育て世帯が本当に住みやすい街」について解説します。

「子どもの教育環境を最優先に考えたい」「これから埼玉への引っ越しを検討している」という人へ、データに基づいたわかりやすい比較をお届けします。

あなたの住まい選びの判断材料にぜひお役立てください。

「子育てのしやすさ」は家庭によって異なる

「子育てしやすい街」「住みやすい街」と言っても、その感じ方は家庭ごとに大きく異なります。

共働き世帯であれば保育園の数や待機児童の状況、学童保育の充実度が重要になるでしょう。一方、お子さんの教育を重視する家庭では、学校の選択肢や学力水準、進学実績などが気になる点として挙げられます。

重視する条件は各家庭のライフスタイルや価値観によって変わるのが現実です。

だからこそ大切なのは、「わが家は何を重視するのか?」を明確にし、それを数字で確認することです。保育施設数、児童一人あたりの教育費、通学距離、習い事や塾の数など、客観的なデータを見ることで、イメージだけでは気づけない街の特徴が見えてきます。

子育てしやすい街選びに、すべての家庭に当てはまる絶対的な正解はありません。

他人の評価やランキングに流されるのではなく、自分たちの家庭に合った条件を整理し、数字をもとに比較・判断しましょう。

埼玉の保育環境は?

未就学児のお子さんがいる家庭にとって、「保育園に入れるかどうか」は日々の仕事や生活に直結する重要な問題です。特に共働き世帯では希望する保育園に入園できないと、仕事と育児の両立が難しくなるケースもあります。そのため自治体ごとの保育環境や待機児童の状況をしっかり把握し、住まい選びの判断材料としましょう。

ただし、自治体が「待機児童ゼロ」を掲げていても、数字の背景をしっかり見ないと実態が分かりにくい側面があります。たとえば、認可保育園への入所希望はあるものの「利用を一時保留」している子どもは統計上の待機児童としてカウントされない場合もあり、実際には希望の園に入れない家庭が存在することもあります。データを見る際は、こうした点も含めて注意が必要です。

埼玉の主要3都市は待機児童数が少ない

待機児童数

令和3年

令和4年

令和5年

令和6年

令和7年

さいたま市

11

0

0

0

0

川口市

30

19

10

10

9

川越市

7

8

8

10

9

埼玉県全体では、保育所などの待機児童数は近年減少傾向にあり、令和7年4月1日現在で前年より33人減の208人となっています。

埼玉県の主要な3市では、待機児童数に差があります。

さいたま市は利用者数が増える中でも4年連続で待機児童数が0人となっており、保育施設の受け皿整備が進んでいます。

川口市では令和7年4月1日現在の待機児童数が9人と報告されており、前年から若干改善されており、川越市も川口市と同様に9人の待機児童数が報告されています。

埼玉県の主要3市は比較的保育園に入りやすい傾向にあると見てよいでしょう。

実際の入園のしやすさは、園の定員や条件、希望エリアや年齢ごとの需要などによって異なるので、自治体のホームページ等でよく確認しましょう。

埼玉の学力や教育は?

ここでは埼玉主要3都市の学力と教育環境について解説します。

学力の指標となるのは、全国学力・学習状況調査の結果です。

全国学力・学習状況調査は、小学校6年生・中学校3年生を対象に国語・算数(数学)・理科の学力を測る調査で、全国平均と比べてどの程度標準レベルの学力が身についているかを確認するのに適した指標です。教科書の基礎・基本を理解できているかという点では、地域ごとの傾向が見えやすく、教育環境を比較する際の基本データになります。

ただし、中学受験を視野に入れた学習環境や高度な学力形成の状況は、学力調査の正答率だけでは測れません。進学塾の数や方針、学校の特色、家庭学習のサポート体制などの視点が重要になり、受験環境や地域性も含めた判断が必要です。

全国学力調査の結果は全国平均より高め

R7年

全国

埼玉

さいたま市

川口市

川越市

小・国語

66.8

68

71

67

65

小・算数

58.0

58

62

57

56

小・理科

57.1

58

62

57

55

中・国語

54.3

55

57

54

56

中・数学

48.3

50

54

47

50

中・理科

503

502

515

500

506

さいたま市は、教科に関する調査のすべてで全国平均正答率を上回る結果となっており、特に中学校の理科では全国平均を大きく上回るなど、基礎学力の定着度が高い傾向が続いています。

川口市は、小学校国語では全国平均よりわずかに高く、算数・理科では全国平均とほぼ同等という結果が出ています。基礎学力の面では全国レベルに届いており、一定の教育環境が整っているといえます。

川越市は、国語・算数・理科の正答率が全国平均に近い水準となっています。特に国語では全国平均に引けを取らない数値が見られ、基礎学力の面では全国レベルにあると判断できます。

さいたま市・川口市・川越市はいずれも全国学力調査で標準〜全国平均レベルの結果を示しており、基礎学力の育成という点では大きな差は見られません。ただし、この調査はあくまで標準的な学力を測るものであり、「受験に強い」環境や教育サービスの充実度などは別の視点で比較する必要があります。

埼玉3都市の教育の特徴

埼玉県内でも、さいたま市・川口市・川越市はそれぞれ地域の特色を生かした教育施策を進めています。

さいたま市では英語教育に力を入れており、ALTの配置や小中一貫した英語学習の取り組みが特徴です。早い段階から「使える英語」に触れる機会が多く、将来のグローバル教育を重視する家庭には魅力的な環境といえるでしょう。

川口市はICT教育が進んでいる自治体の一つです。児童生徒一人一台の端末活用を前提に、授業のデジタル化や協働学習を取り入れる学校が増えています。また、学力向上支援事業として川口漢字チャレンジ検定、手づくり社会科マップコンテスト、理科オリンピックなどに取り組んでいます。

川越市は「ふるさと学習」に代表される地域密着型の教育が特徴です。歴史ある街並みや地域資源を教材にした学習を通じて、郷土理解や探究心を育てる取り組みが行われています。机上の学習だけでなく、体験を重視した教育を求める家庭に適した環境です。

また、少子化が進む一方で人口が増加しているエリア(特にさいたま市)では、新設校や校舎建て替えが行われるケースもあります。オープンスペース型の校舎や、教室に壁付け大型モニターを備えた学校など、これまでにはなかった新しい教育環境が整う点も、住みやすい街選びの重要な視点と言えるでしょう。


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埼玉の放課後環境は?

共働き家庭が増える中で、お子さんの放課後の居場所はつい後回しにされがちですが、実は住みやすさを左右する重要なポイントです。保育園だけでなく、放課後児童クラブ(学童)も地域によっては定員不足が起きており、「就学後の待機児童問題」ともいわれています。ここでは3市の放課後環境について解説します。

放課後児童クラブ(学童)の数に注目

放課後環境を見るうえでは、放課後児童クラブ(学童)の数が目安になります。

さいたま市は政令指定都市ということもあり、令和6年の時点で放課後児童クラブの設置数は322と多く、学校敷地内や近隣施設を活用した学童が充実しています。

しかし、待機児童の数も299人と多いのが現状です。そこで、さいたま市は小学校の空き教室を使って子どもを預かる「放課後子ども居場所事業」を拡大する方針で、2028年4月に待機児童数ゼロを目標にしています。

川口市も学童保育の整備が進んでいますが、人口増加エリアでは希望者が集中しやすい傾向があります。令和6年5月現在、待機児童は発生しておらず、小学校52校(全校)で放課後児童クラブ事業を実施しています。

川越市は学童保育の利用率が年々増加しており、それに伴って学童の数も増加しています。

さいたま市や川口市に比べて学童数自体はやや少なめですが、待機児童を増やさない努力を毎年しているのが伺えます。

就学後を見通した選択を

現在は共働きが主流となり、就学後も安心してお子さんを任せられる環境があるかどうかが、仕事と子育ての両立につながります。また、学童保育の利用しやすさや放課後の過ごし方は、家庭の生活満足度にも大きく影響します。

住む街を選ぶ際は、保育園だけでなく、学童の定員や公園の立地など、お子さんの居場所の有無など、地域の放課後環境を確認しておくことが大切です。就学後のお子さんの環境までを含めて考えると、より現実的な「子育てしやすい街」が見えてきます。

埼玉の治安は「数字+実感」の両方で判断

地域の治安を考える際、まず参考になるのが各自治体が公表している犯罪件数です。客観的な数字は地域全体の傾向を把握するのに役立ちます。

ただし、犯罪は地域によって内容が異なります。たとえば、一軒家が多い住宅街では空き巣などの窃盗が目立つ一方、駅周辺や繁華街では自転車盗や軽犯罪が多くなる傾向があります。また、子育て世帯は犯罪件数だけでなく、子どもに関わる犯罪が少ないかどうかも必ず確認したいポイントです。

犯罪件数は地域によって特徴が異なる

主な刑法犯認知件数(R6年)

路上強盗

不同意わいせつ

ひったくり

住宅対象侵入強盗

自動車盗

オートバイ盗

自転車盗

車上ねらい

自販機ねらい

さいたま市

3

139

21

160

135

194

2480

270

41

川口市

6

54

7

113

88

134

1446

126

21

川越市

2

39

2

50

15

46

736

74

35

さいたま市の令和6年の刑法犯認知件数は9,049件です。人口が多いため、犯罪件数の総数は多く見えがちですが、区ごとに状況は大きく異なります。住宅地中心のエリアでは比較的落ち着いている一方、主要駅周辺では自転車盗や万引きが発生しやすい傾向があります。

川口市の令和6年の刑法犯認知件数は4,529件です。都心へのアクセスが良く、人の流れが多い地域のため駅周辺では自転車盗、車上ねらいの犯罪が発生しやすい反面、住宅街では一戸一灯運動など地域ぐるみの防犯活動が行われている場所もあります。

川越市の令和6年の刑法犯認知件数は2,498件です。他の2市に比べて自販機ねらいが多い傾向にあります。川越市は観光地を抱えているため、時期やエリアによって人出に差があります。観光エリアでは自転車盗などが見られる一方、郊外の住宅地は比較的静かな環境が保たれている地域も多いのが特徴です。

数字では見えない「実感」で治安を確認

本当に安心して暮らせるかどうかは、数字だけでは判断できない「実感」も重要な判断材料です。

「通学路に防犯カメラや見守りボランティアがいるか」「地域で子どもを見守る体制が整っているか」は必ず確認しておきましょう。また、昼間は安全に見えても、夜になると街灯が少なく暗い通りが多い地域もあります。「繁華街が近いかどうか」「人通りの多さや時間帯による雰囲気の変化はあるか」も確認しておきましょう。

数字と実際の街の様子をあわせて見ることが、後悔しない住まい選びにつながります。

あなたの家庭に合う街は?

住まい選びで大切なのは、「何を重視するか?」を家庭で整理することです。

「教育環境を優先」「治安のよさを重視」「仕事と育児の両立を考えた利便性」など、重視する点によってあなたに最適な街は変わります。すべての条件を満たす街はなかなか見つからないからこそ、優先順位を明確にして住まいを選びましょう。

埼玉の主要3市で、保育環境や学童の利用しやすさを重視する共働き世帯であれば、保育施設数が多く通勤利便性も高いさいたま市や川口市が候補になりやすいでしょう。一方で、落ち着いた環境や地域とのつながりを大切にしたい家庭には、川越市のような地域性を生かした街が合うでしょう。

本記事で紹介したデータや特徴を参考に、「わが家に合う住みやすさの条件は何か?」を改めて整理してみてください。そのうえで、実際に街を歩いたり、自治体の情報を調べたりし、納得できる住まい選びをしましょう。

まとめ

子育て世帯にとって住みやすい街は、家庭の状況や価値観によって異なります。

埼玉県内のさいたま市・川口市・川越市は、いずれも教育・保育・治安の面で一定の水準を備えていますが、その中身や強みには違いがあります。

大切なのは、数字で客観的に比較しつつ、実際の暮らしをイメージすることです。ランキングや評判だけに頼らず、自分たちの家庭に合った条件を基準に街を選び、満足できる子育て環境を手に入れましょう。

この記事で紹介した交通事故数・犯罪率、保育園の数などの詳細情報は、トチシルの地図で確認できます。あなたが住まいを選びで重視する点をぜひチェックしましょう。


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